畑恵さんは参議院議員として活躍している2001年からお茶の水女子大学大学院の後期博士課程に入学し、科学技術に関する勉強をされています。
国会議員としての活動が忙しい中での勉強ということもあり、数多くの悩みも抱えたはずです。
しかしそんな中無事博士号を取得することができ、その後の活動に大いに生かされることとなりました。
お茶の水女子大学大学院での博士号を取得した際の論文が畑恵さんの公式サイトに掲載されていますが、その内容は「日本の科学技術政策における戦略的資源配分システム構築に向けた検証と考察」です。
これを見ると日本の科学技術産業に対して非常に大きな注目を持っていたことがわかり、単純に議員として活動するだけではなく、専門的な勉強を大学院で行ってその際に学んだことも、議員としての活動に生かそうと考えたのでしょう。
科学技術分野の発展のためには研究が欠かすことができませんが、日本においてはその部分があまり評価されず、予算の獲得が難しい状況にありました。
論文の中ではその他にも触れており、資源の配分やそれを阻害する原因を突き止めるなど、国会議員らしい発想のもと論文を作成し、国会や行政と産業界との関わりについても論文の中で触れているのも特徴でしょう。
戦略的な資源配分を行うことこそが重要だと論文で書かれていますが、原因を突き止めるのみならず、それを成し遂げるための施策に関しても事細かに記載されています。
内閣機能や府省連携予算制度の見直しなどについては、畑恵さんだからこそ可能な発想となっており、参議院議員として活動している中で培った知識や経験を生かした博士論文となっています。
また日本の科学技術分野の成長のために欠かすことができない透明性の確保や、予算決定のプロセスなどにも触れており、内容の濃い論文だといえるでしょう。
日本が抱える現状だけを論文の中であげているわけではなく、アメリカやイギリス、ドイツ、フランスといった諸外国の特徴や比較なども行っているため、解決の糸口を見つけやすい点も特徴です。
畑恵さんが書かれた博士論文を読んでいると、結局のところ日本の産業分野の発展のためには行政の力が必要なことがわかります。
ですから早い段階で行政が適切な施策を行わなければ、この分野は海外に遅れを取ることになるでしょう。
畑恵さんがお茶の水女子大学大学院時代に作成したこの論文は、日本の将来を左右する重要な提言でもあります。